1. 会社概要・導入背景
LIXIL GLOBAL MANUFACTURING VIETNAM CO., LTD.(略称:LIXIL VINA Co., Ltd.)は2012年にドンナイ省のロンドウック工業団地で設立された株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区)の現地法人です。建築面積が最大125,000㎡の大規模工場であり、日本市場及び他のASEAN諸国で日本品質の窓・ドア・フェンス・カポなど優れたアルミニウム製品や樹脂製品の製造・販売を行っています。
LIXIL VINAの工場は、高度な技術を備えた機械とラインを設備されており、最大2300トン/月の大量生産能力に対応できます。製品はすべて、ISO 9001 および ISO 14001 の品質管理の国際基準を満たしています。
LIXIL VINAの日本品質を満たす製品
LIXIL VINA は、第四次産業革命の進展に伴い、工場でのデジタル トランスフォーメーション(DX)と生産性向上の緊急要件を実現するために、「DX」という新部門を設立し、工場の一部門で「調査およびDXコンサルティング業務」を実行するために ソルパックベトナムを厳選しました。 これは、ソルパックベトナムの製造業におけるDXの認知度を向上させ、企業にとって最も適切なDXロードマップを導きたいという願いを込めて、日系企業とベトナム企業向け提供する無料サービスです。
ソルパック ベトナムは、現地で各部門との調査及びきちんと検討の2週間後、工場の現状、現在問題点、デジタル トランスフォーメーションのレベル及び現状・発展の方針に適したデジタル トランスフォーメーション ソリューションという成果物を提供しました。工場の担当グループはソルパックが提案したソリューションを慎重に議論し、実行すべき項目として「カッティング機械でのDX化」を選択しました。これは、将来のデジタルトランスフォーメーションステップの前提となります。そして、ソルパックベトナムは、このプロジェクトで LIXIL VINA に引き続き同行できることを非常に幸運に思っております。
2. プロジェクト概要
LIXIL VINAではカッティング機械はすべて、工場のニーズに合わせてオーダーメイドされたものです。 当初から、機械は手動で操作されていたため、スタッフにとって非常に時間がかかります。 また、カッティング計画やカッティング後の品質検査内容は全て紙ベースで運用されています。
これにより、次の問題が発生します。
- 紙、インク、印刷時間がかかる
- 書類の準備・配布・収集・検索する時間がかかる
- 保存スペースがかかる
- スタッフの操作の時間がかかる
- 書類に間違えて入力することが多い
- 人件費が非常にかかる
- …
ソルパック ベトナムの試算によると、LIXIL VINA の紙ベース管理コストは年間数千万円までにかかります(提出した成果物に明細を記載済み)。
これらの問題を把握したソルパックベトナムは、以下の機能を備えた「カッティング機械管理システム」というペーパーレスソリューションを提案し、LIXIL VINAの同意を受け取った後、導入作業を行いました。
- カッティング計画を受け取り・管理・PCに表示する
- PLCとサーボモーターを接続して自動でカッティング機械を制御する
- カッティング実績数量を自動で記録する
- 品質検査結果をPCに入力する
- 生産実績・品質検査結果を保存・収集する
システム概要
3.現場からの話
プロジェクトは 9 月の初めから開始し、両者は緊密に協力し、継続的に作業を進めて、2 か月ごろで完了しました。ソルパック ベトナムは、常にユーザーにとって最も便利な業務およびシンプルなインターフェイスを設計するよう力を尽くし、運用中の労働者のトレーニングに専念しています。 運用開始後、このシステムは多くの操作時間と運用コストを削減し、スタッフの生産性を向上させ、データを迅速に集計およびトレーサビリティのに役立ちました。 機能のデモを拝見した後、LIXIL VINA の親会社も非常に満足しました。
DX部門担当者のPhat様・Thao様により、こちらのシステムを全体的に本番稼働する際、紙を80%減らし、操作業務を30%減らすことが出来ると見込みされます。
Phat氏・Thao氏
カッティング機械にペーパーレスDXプロジェクトの目的については、「先ずは紙を減らすという目的からスタートする。しかしながら、現状からにして、紙を使うことにより無駄の業務がたくさんかかります。そこの工数をしっかりと分析して、今回のデジタルによって今までやっていた紙の業務を無くすことで業務の効率化を狙うためのデジタルツールとして導入します」と LIXIL VINAの生産技術系担当者竹内様は話す。
生産技術責任者 竹内 氏
「紙をデジタルすることだけで、紙を減らすという効果しかありません。ただ、紙をデジタルにすることで、紙で実行した無駄な作業を削減して、効率化のはポイントになります」と竹内様が説明しました。
プロジェクトのフェーズ1には、ソルパックベトナムは 1台のカッティング機械で導入作業を実装しました。 次のフェーズでは、引き続き16台の機械にシステムの横展開を実装します。 さらに、工場内のすべての部門でデジタル トランスフォーメーションを実施することも道のりの 1 つになります。
現場でシステムを導入済みのカッティング機械
ソルパック ベトナムは、在ベトナム大規模の日系工場であるLIXIL VINAのデジタル トランスフォーメーションの道を、工場の開発ロードマップに沿ってサポートする機会を得たことを非常に嬉しく思います。 ソルパック ベトナムが今後のプロジェクトで LIXIL VINA に引き続き協力することを願っています。